截拳道では一般にアルファベット3文字の略号で呼ばれる、これらの6つの方法は、あくまで「基本」の分類形式であり、おのおのの方法の中にも多くのバリエーションが存在します。また、6つの方法は互いに密接で、重なり合った関係にもあり、まさに截拳道の戦闘理論の核を成す戦術といえます。それでは、実際の解説にうつりましょう。 截拳道においては、攻撃戦術を基本的に次の6つに分類しています。それぞれの項目に飛んで、説明をお読み下さい: #1 SDA [Single Direct Attack] #2 SAA [Single Angle Attack] #3 ABC [Attack By Combination] #4 HIA [Hand Immobilization Attack] #5 ABD [Attack By Drawing] #6 PIA [Progressive Indirect Attack] これらの戦術は実際の戦いにおいては互いに連関し、途切れることなく表れてくることになります。むしろ、これらの戦術の分類は戦いにおける様々なシチュエーションを修行者に意識させ、系統だてて学ぶための思考法であると言った方が、より精確であるかも知れません。 実際の截拳道(ジュンファン)の練習においては、これらの戦術を単独で練習したり、フォーカスミットやシールド、対人パートナーに向かっての攻撃として練習したりします。時にはテーマを決め、「PIAでフェイントをかけながら接近し、HIAで相手を無力化して攻撃」「ABDで相手の攻撃に対してカウンターを取り、そのままABCの連打で相手を倒す」などの状況を想定して練習をおこないます。 このように、「ジャブ」「サイドキック」といった個々の技法の枠にとどまらず、截拳道修行者に実際の戦術応用への視点を広げるための思考法を与えてくれるのが、これら6つの基本の攻撃戦術なのです。 *SDAとSAAを1つとしてまとめ、ABC、HIA、ABD、PIAで5戦術と表記されることもあります。 |
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