ダン・イノサント師父フィルモグラフィ

 イノサント師父が出た映画、と言えば誰もが真っ先に『死亡遊戯』をあげるであろう。ブルース・リー師祖自身の依頼で出演した師父は、強敵“フィリピン武術家・パスカル”を熱演、クンフー映画でも珍しいヌンチャク対ヌンチャクの息づまる攻防は、世界中の観客を沸かせた。また、彼は、同作品のブルース・リー監督部分、ロバート・クローズ監督追加撮影部分の両方に出演し、本物のブルース・ リー師祖と代役のそっくりさん両方と戦った唯一の人物でもある。かなり無理のあるストーリーのつなぎ役として、貢献した(クローズ版で大幅にカットされたシーンは、2000年製作の『Bruce Lee in G.O.D 死亡的遊戯』で復活。同作品ではイノサント師父本人がセリフや掛け声をアフレコした。また、ドキュメンタリー部分では重要なパートを担当。貴重なエピソードを披露し、ファンを喜ばせた)。   
 TV番組においては「ブルース・リー対ダン・イノサント」が、1966年に実現している。『グリーン・ホーネット』「火を吐くカラテ」のエピソード。劇中、カトーと対決する中国人武術家(マコ岩松)のダブルを務めたのである。

  その他、映画ではサム・ペキンパー監督の『キラー・エリート』(1976年)等にも出演。変わったところでは、そっくりさん・Bruce Li(黎小龍/何宗道)監督・主演の『Counter Attack/龍的影子』に登場、相手に不足はあるが、ここでもフィリピン武術の鮮やかな腕前を披露している(近年、海外で発売されたDVDには、特典映像としてイノサント師父のヌンチャクの妙技や貴重なメイキングが収録されている)。