ニュース‎ > ‎

中村頼永代表より新年のご挨拶

2015/01/01 13:51 に 関誠 が投稿   [ 2015/03/08 5:12 に kanejeet さんが更新しました ]

皆様へ:

2015年、新年明けましておめでとうございます。

沢山の年賀挨拶、本当にありがとうございます。
合わせて、昨年12月、私のバースデーに対する各地での皆の心温まる気遣い、もっと一人一人とお話したかったのですが、時間的都合でそれが出来ずに残念でしたが、本当に嬉しく思っています。お気遣いの諸々全てに目を通すのに年を跨ぐ程で嬉しい悲鳴でしたが、改めてここでお礼を申し上げます。本当に、ありがとうございました。

さて、2015年、、毎年、言う事ですが、私達武道を志す者は、その核・軸となるモノを強化して行かねばなりません。
それは、技術的には『ジュンファングンフー/ジークンドー』であり、哲学的には『以無法為有法 以無限為有限』、そして、根本的には『人間』を磨き、組織的には『系譜』をしっかりして行かねばなりません。

『ジークンドー』の核となる『ジュンファングンフー』の技法は、「絶対不変の核」であり、継承・伝承の段階で1ミリも改変してはならないブルース・リー師祖の魂の遺産です。
この核を1ミリも改変せずそのまま後世に伝承していく事が、私達組織の大きな使命です。しかし、その使命を遂行するに当たっては、一人一人が『ジークンドー発展の3段階』(The Three Stages in Jeet Kune Do)を指針に、各々の精進に於いて、この核をしっかり身につけ(第1段階/Sticking to the Nucleus)、クオリティーに磨きをかけ、そこから解放されて(第2段階/Liberation from the Nucleus)、各々の自己回帰実現(第3段階/Returning to Original Freedom)を目指して行く事が肝要で、その実践的道程自体が『ジークンドー』なわけです。

その第2段階~第3段階に於いて、身につけた核を各々にアジャストしていく作業に於いては、自分本位であるだけでは不十分です。
私達が行なっているものは個人的舞踊ではなく、あくまでも『対峙している相手が居る武術・戦闘』、つまり、相手の変化によって自らが変幻自在対応する流動的なもの、流動的な「戦闘の技法」なのです。
ジークンドー(ジュンファングンフー)が育まれていった60年代~70年代初めの世の中の武術格闘術的世界背景と、2015年現在の武術格闘術的世界背景は大きく異なります。
試合でも寸止めが当たり前だった60年代の時代背景と、70年代フルコン時代~90年代バーリトゥード時代を通過した現在のMMA全盛時代とでは、世の中の武術格闘術的世界背景が違います。
その世の中の変化する状況をしっかり視野に入れて把握しながらアジャストして行かねば、自分本位だけでは生きた戦闘技法にはなりません。「戦闘」とは「相手」あってのものだからです。
また、不変である事とは、変化しない事ではなく、変化と共に変化する事。それにより「絶対不変の核」は、いつの時代にも適用できる技法となり得ます。

ブルース・リー師祖は生前、あらゆる武術・格闘術のスタイルを研究していました。
研究とは、そのスタイルの特徴、長所、短所などの研究です。そして、「良い技法は吸収する」という目的と共に、その武術、格闘術のスタイルの人間と対戦した時、どう攻略するかのシミュレーションを行なっていたのです。正に、『敵を知り己を知れば百戦殆うからず』です。

戦闘に於いて、相手の繰り出す技が自分の知らない技であれば、それに驚かされて、不利な状況に陥ってしまいがちです。例えば、グラウンド技術を殆ど研究せず、相手にグラウンドに引っ張り込まれたら簡単に極められてしまう、というのではいけませんし、武器術を殆ど研究せず、相手が武器術を駆使してきたら簡単にやられてしまう、というのでもいけません。
徒手空拳のジークンドー(ジュンファングンフー)には武器術はありませんが、対戦を想定して研究しておく事は重要です。
また、逆に、相手が知らない技というものは、知らない相手には割と簡単に掛ける事ができてしまいます。しかし、相手がその技を知ってしまっただけで、掛かりにくくなってしまうものなのです。
故に、あらゆる武術・格闘術を研究する事は、『ジークンドー』修行に於いては大いに奨励される事なのです。

どんな時代になっても『ジークンドー』の『核的技法ジュンファングンフー』は改変される事は無く、ブルース・リー師祖が遺したモノをそのまま継承し、伝承して行かねばなりませんが、そのジュンファングンフーを自分のモノにするにあたっては、技法自体を自分用にアジャストして行きながら、自分が生きている現在、流れ変動している時代を視野を広げて観て洞察し、キッチリ把握した生命的アジャストを実践して行く事が肝要なのです。

視野を広げて貰おうという意味でも実施している昨年末に実施した『第2回 USA修斗 Advanced Student 認定テスト』ですが、数十人の受験者が皆、私の予想を大きく上回る結果を出した事に驚くと共に、受験者、そして彼等への予習対策に尽力した既合格メンバー、それら皆の真摯なやる気と姿勢を実感し、大変嬉しく感じた年末でした。特に女性受験者陣の頑張りに目を見張りました。

それでは、本年2015年もメンバー全員各々が、『ジュンファングンフー/ジークンドー』の技術&哲学の理解と修練修得、2000名を超えた武道組織の軸的系譜(歴史、武道的礼儀礼節)の理解と伝承、そして、『実るほど、頭を垂れる稲穂かな』の言葉通り、人間的成長、及び、組織的自分の立場を認識して、決して驕らず謙虚に『人間』を磨き、本年も共にしっかり歩んで行きたいと思います。Let's walk on together!


     IUMA日本振藩國術館代表
     ブルース・リー財団日本支部最高顧問
     USA修斗協会代表

             中村 頼永


                <写真:2014年度最終・東京合同稽古会>